私は天使なんかじゃない






ヴラド博物館






  バイアス・ヴラド。
  伝説の大富豪にして政治家、科学者、巨大企業の社長という経歴を持つ、戦前でもっとも成功した人物。





  翌日。
  私はブルームーンハウスから北に移動、化石の森を越えた。
  化石の森、か。
  ビリージーンとかいう女が言うとおりただの彫刻が立ち並んでいただけの場所だった。森と呼ぶのもおこがましい、ただ道に沿う形で彫刻が並んでいただけだった。
  全面核戦争から200年。
  どうやらここの地元民はそんなことも忘れてしまったようだ。
  「ここ、か」
  ヴラド博物館が見えてくる。
  遠目でもでかい。
  ピラミッド状の建物がそこにあった。
  周囲を確認、背負っていたスナイパーライフルの望遠レンズで博物館の外観を見る。
  「……」
  特におかしなものはなさそうだ。
  地元民たちは妙な言い伝えや迷信を信じているので近付きもしないということだろうか?
  だがモハビにしろキャピタルにしろこういう廃墟にはスーパーミュータントやレイダー、もしくは狂ったロボットや野生動物がいるものだが、ここはどうだろうか。
  スナイパーライフルを戻す。
  警戒はいつだって必要だ。
  荷物を持ち直し、9oピストルをホルスターから引き抜いた。
  進むとしよう。
  博物館の扉は堅く閉ざされている。
  押してみる。
  開いた。
  不平気味な音を立てて扉は開く。
  私は音もなく建物に入った。
  入るとすぐにカウンター。
  戦前はここに受付嬢でもいたのだろう。通路は右と左に伸びている、右側にも左側にも、床には矢印があった。矢印は左を向いている。
  順路ということか?
  とりあえずカウンターを越え、ダッフルバックをカウンターの陰に隠す。
  こんなもの持ってだと動きにくい。
  少なくとも戦闘はし辛い。
  必要な分のマガジンをバッグから取り出してズボンの間に入れる。万が一堅い敵、例えば警戒ロボットがいる場合も想定してスナイパーライフルは帯びておくとしよう。貫通性の武器が必要になる。
  接近戦用にコンバットナイフも帯びている、一応完全武装だ。
  行くか。

  <ヴラド博物館へようこそっ!>

  「……っ!」
  9oピストルを構える。
  どこだ?
  どこから声がした?
  女の声だった。

  <これからしばらくの間皆様のご案内をさせていただきますのは、わたくし、インテリジェントホステスのアリス2027でございます。では、ごゆっくりどうぞ>

  「……ああ」
  頭を掻く。
  恥ずかしいものがある。
  どうやら博物館のシステムが私を感知したようだ、それで案内が始まったのだろう。
  なるほど、やはり矢印は順路か。
  ならばこの通りに進もう。
  歩き始める。

  <ご覧いただいておりますのは世界中から集めました貴重な美術品の数々>

  ガラスのショーケースが並んでいる。
  結構な美術品だ。
  目が眩む。
  あれは一体幾らすんだろうっ!ワクテカ
  ……。
  ……皮肉だ。中には何もない。
  ショーケースは破壊され、散乱したガラスが散らばっているだけだ。破壊されたのは戦後のドサクサなのだろう、今よりもずっと昔だ。
  美麗な物には興味がない。
  ベロニカの肢体には似合うとは思うが……何を考えているんだ、私は。
  「惜しいか」
  サキへの土産にも出来たな。
  サキの肢体……以下略。
  駄目だ。
  最近考え方が不純だ。
  2階へと昇るスロープが見えてくる。

  <ヴラド・コングロマリットは企業利益を社会に還元し、地域と文化の発展に貢献しております。ではこれより我がヴラド・コングロマリットの事業とその業績をご覧いただきます。
  スロープをお昇りになり、2階展示室へとお進みくださいませ>

  案内通りにスロープを昇る。
  このアナウンスはこちらの動きに合わせてしている、どこで感知しているのだろう。
  200年狂わずに稼働しているのだから大したものだ。
  昇る。
  昇った先の壁際には台座に乗ったマネキンが並んでいる。
  色とりどりの、さまざまな衣服を着ている。

  <ご覧になられているのはヴラドブランドのユニフォームです。様々な用途に適している最高級ブランドでございます>
  
  服に興味はない。
  何かテクノロジーはないのだろうか?
  歩く。

  <展示はいよいよヴラド・コングロマリットの中核を成します先端ハイテク分野である医療・製薬部門のブースへと移ってまいります>

  まってました。
  その類がなければ嘘だ。
  円形状の巨大な筒が展示されている、これは……ほう、オードドクターmarkNineか。患者はこの中に収納され、高度な外科手術を施される医療技術の結晶。
  入ってみたいとは思わないが。
  どんな気持ちなんだろうな、あの中に収納されるのって。
  歩き過ぎる。
  あとはスティムパックの効能やら何やら。
  オートドクターは興味深いがあれは意味がない、ただの模造品であり、展示用のサンプルだ。
  本物じゃなかった。
  仮に本物でも持って帰れないから意味はないか。

  「ヒャッハーっ!」

  「そこっ!」
  9oを素早く叩きこむ。
  転がる死体。
  レイダーか?
  反射的に撃ってしまったが問題あるまい。鉈を手にした右半分が半ば砕けたコンバットアーマーの男。悪人顔。よし、悪人だ。まあ、それは冗談だが奇声をあげて鉈振り上げて
  現われたんだ、撃たれても自業自得というものだ。これが密輸業者とかいう奴らか?
  何を密輸しているか知らんが……ああ、サキがプンガフルーツを奪う為にたまに上陸しているとか何か言ってたな。
  そしてここは地元民は誰も近付かない。
  なるほど。

  「お前は死肉の塊だぁーっ!」
  「来いよ、来いよっ!」
  「流血患者だ、医者を呼びなーっ!」

  ここは密輸業者のアジトってわけか。
  アナウンスが起動したから侵入者に気付いて攻撃してくれるってわけだ。大した歓迎だ。にしてもレイダーの台詞は悪党のテンプレとして出回っているのか?
  口上だけど聞けば、いや、見たまんまレイダーか。
  オートドクターの陰に隠れる。
  今度の敵は銃を持っていたからだ。たちまちオートドクターは蜂の巣になった。銃声が一時途切れる。弾倉を交換している音、薬莢を装填している音。
  カヴァーし合わないなら仲間の意味などないっ!

  ばぁん。ばぁん。ばぁん。

  3連発。
  密輸業者3人の額にそれぞれ決まる。
  他愛もない。
  ドタドタとさらに奥から足音が響く。
  まだいるのか。
  キリがないな。
  銃を構えたまま待つ。

  「俺に見つかったらヤバイ……ぴぎゃっ!」

  口上など言わせない。
  現れた連中を問答無用で射殺する。数で圧せば勝てるだろうけど、戦略なく銃口の前に現れるのは愚の骨頂だ。
  カチっと音がする、弾丸が尽きた。

  「お前は死肉の塊だぁーっ!」

  「それは聞いた」
  素早くナイフを引き抜いて最後に現れた1人、ここに巣食っている最後かは分からないが、とりあえず現れた最後の男の首にナイフが吸い込まれていった。
  倒れると同時に私は弾倉交換。
  状況終了。
  残るのは死体の山だけだ。
  ……。
  ……ああ、いや、1人仕留め損なった。
  「お前ら何者?」
  「ジョシャリーク船長と一緒に来た者ですっ!」
  「COS?」
  違うとは思うが聞いてみる。
  「は、はい?」
  「外れか」
  まあ、違うとは思ったが。
  雑魚過ぎる。
  「密輸業者ってやつ?」
  「へ、へい。プンガフルーツの種を持ち出すのはなかなか骨ですけど、金になるんで。バルトの野郎が仕切っているのは手に入らないんで、密林にいるスワンプフォークから頂戴しようと」
  「そんな奴らがここで何を?」
  「お宝があるかもって、船長が」
  「仲間は?」
  「これで全部ですけど……」
  「そう」

  ばぁん。

  銃をホルスターに戻す。
  密輸業者殲滅完了。
  奥に向かう。
  数分歩くと博物館らしくない内装の場所へと出る。持ち運び出来る携帯用の寝具に缶詰、缶詰の空き缶、酒瓶等が散乱している場所。
  どうやらここが連中の巣だったわけだ。
  お宝、ね。
  特に目ぼしい物はない。
  ある程度山積みにしてあるのは博物館から掻き集めたものなのだろうがゴミ同然のものばかりだ。
  本も山積み。
  焦げていたり破損していたり、価値はないな。
  パラパラと内容を見るが中身も同じように価値はない。本を放り投げる。
  さて、何かないかな。
  ……。
  ……おや?
  2段目の本、いや、これはノートか。あいつら適当に掻き集めてここに置いていたのか。
  開いてみる。
  どこの誰だか知らないが、研究者のノートだった。


  『進行する地球環境の汚染と破壊を食い止める為に我々ヴラド・コングロマリットはかつてない情報処理能力を持ったスーパーコンピューターの開発に携わった』
  『アメリカ最大の計画に携わったのだ』
  『有機、高分子、素子による3次元処理、ノイマンーナルノイマンの多元構造を持つ、我々は迫りくる破滅から人類を救ってくれる願いを込めたスーパーコンピュータを作り上げた』
  『その名はNO.A』
  『我々は救世主として役割を持つNO.Aを、ノアと呼ぶことにした』

  『何が起きたのか?』
  『博物館内のセキュリティが暴走しているっ! 人を殺し始めているっ!』
  『ノアの端末がまったく反応しない』
  『これは、まさか地球救済センターのノアが暴走しているのか? ノアの機能に狂いが生じているのか? ラジオで騒いでいる、アメリカ中で同じことが起きているようだ』
  『中国の仕業なのか?』
  『だがノアにハッキングすることはできない、我々にだってできない』
  『一体何が起きているんだ?』


  NO.A?
  聞いたことないな。
  ただの戯言か、あるいはどこかの誰かの小説なのかもしれない。
  他に目ぼしい物はないな。
  先に進む。

  <ここはご休憩のブースとなっております。世界の名画に囲まれたゴージャスな憩いのひと時をお楽しみくださいませ>

  名画は全てくすみ、朽ちている。
  時間は無常だ。
  どんな芸術であろうとも時間はそれを劣化させてしまう。
  下へと下るスロープがある。
  先に進む。

  <機械・土木・建築といった分野でも輝かしい業績を残すヴラド・グループ。子供服から老人医療まで。殺人兵器から病院まで。ヴラド・コングロマリットは地球に優しい大企業です>

  凄いことを言っているな。
  殺人兵器、か。
  どうやらヴラド・コングロマリットというのは慈善事業から死の商人まで幅広くやっていたということか。
  その証拠に、このブースのど真ん中には凄い物が置いてあった。
  真っ赤な戦車だ。

  <展示してありますのはウルフ、高機動独立制圧型戦車です。ウルフは高い戦闘力と機動性を誇っております。権力者の皆様、暴動鎮圧に、反体制派の弾圧に、ぜひどうぞ>

  ところどころ塗装は剥げてはいるが原型は留めている。
  この博物館の目玉と言ったところか?
  これは本物だ。
  稼働可能かは知らないが。
  「ふふふ、惜しいな」
  エリヤがいるのが陸続きであるならば、これを改修して砲撃してやるものを。
  実に惜しい。

  「何が惜しいのですかな?」

  「なっ!」
  気配がしなかった。
  後ろにいる、声を掛けた奴だ。男。
  視界の右端には小太り男、左端にはスレンダーな女、どちらも濃紺のスーツと帽子に身を包み、サングラスを掛けている。手には9oマシンガン。女はPIPBOYをしている。
  囲まれている、か。
  「振り向いてもらって結構ですよ。ただ、銃のグリップからは手を離していただきたい」
  「……」
  話がある、ということか?
  すぐには撃たないのであればとりあえず相手の言うことを聞くとしよう。
  COSか?
  いや。
  かなり出来る連中だがCOSではない。
  何者だ?
  振り向いた先にいたのは長身の男。同じく濃紺のスーツに、サングラス。帽子は被っていない。
  彼は何も持っていないがスーツの下に拳銃があるのがスーツの膨らみで分かる。
  「まずは自己紹介を。私はSEEDに属しているエージェントで、アレックスと申します。そちらの男性がジャッケル、女性がヘッケル、私の部下です」
  「SEED?」
  「そう」
  知っている。
  BOSとも繋がりのある組織。
  我々BOSはかなり強引な手段で旧時代のハイテクを呼び覚ます、強引なのは自覚している。その際に危険な状況になることはしばしばある。要は珍しいレーザーライフルを掘り出す為に
  その地域一帯を崩壊させかねない兵器を稼働させてしまうこともあるわけだ。正しい間違っているかは知らない、それがBOSのやっていることだ。
  SEEDはその際にその暴走を鎮圧する組織。
  さらにいうならBOSはハイテクには興味があるものの、核兵器に関しては特に興味を示さない。次世代に引き継ぐものでないと定めているからだ。
  それらの位置をBOSが遺産目当てで誤って発掘した時、SEEDはそれをBOSから連絡を受け、解体する。
  いつからかBOSとSEEDは共生関係となっていた。
  「旧世紀の技術から世界の崩壊から救うのが我々SEEDです。ご存知ですよね?」
  「ええ。見るのは初めてだけど」
  「エルダー・マクナマラと会いました、あなたの話は聞いています、クリスティーン・ロイス。協力し合いませんか?」
  「彼が何を言ったかは知らないけど私の任務はエリヤ抹殺が最優先事項、追加任務は受け付けない。それが取り決めだった。今更覆らない、例え彼自身の言葉でも」
  「現行の任務のまま手を組めます」
  「というと?」
  「エリヤです」
  「エリヤ?」
  「その前にまず、あなたがソドムの街で手に入れた金庫をいただきたい。いや、情報を共有し合いましょう。あなたにはあれが開けられないのでしょう?」
  「そちらは開けられるとでも?」
  「そうでなければこんな話はしない」
  「……」
  「協力し合えるはずだ、お互いにその方がいい」
  「そうね」
  SEEDなのは確かだろう。
  少なくともCOSではない。マクナマラがエルダーに繰り上がったのをエリヤは知らないはず。ロックダウンされたヒドゥン・バレーの地下で決めたことだからだ。
  そうなると彼は本当にマクナマラと接触したことになる。
  今のところ私の方が不利な体勢だ。
  あの金庫を開けられるのであれば開けさせよう、SEEDというのが欺瞞であるならばその時に対処すればいい。
  「出入り口は近い?」
  「えっ?」
  「ここから近い?」
  「ええ。すぐそこです」
  「こっちよ」
  近いなら逆走する必要はないだろう。
  矢印通り進む。
  ものの5分で最初のカウンターの所に戻る。私はダッフルバックをカウンターの陰から引き摺りだし、小型金庫を取り出して投げた。
  「危ないですね」
  アレックスはキャッチ。
  瞬間、私は9oを引き抜いてアレックスの頭に照準を合わせる。
  私は肩を竦める。
  「保険よ」
  「身構える必要はない、ジャッケル、ヘッケル。……さて、ほう、これは……なるほど」
  銃などまるで目が入らない。
  アレックスの態度はそんな感じであり逆に私が緊張してしまう。
  何だ、こいつ?
  金庫をひとしきり触った後、アレックスは呟いた。
  「合言葉は、ネバー・モア」
  カチッと音がした。
  金庫が開いた。
  音声がカギだとは思っていたが、こいつ、どうやったんだ?
  開いた金庫の中から何やらディスクが出て来る。
  「ヘッケル、再生してくれ」
  「了解しました」
  PIPBOYに受け取ったディスクを挿入、再生した。
  機械から響く女の声。


  『箱を開ける音声メッセージはネバー・モア』

  『Mr.チャン。直接お出迎え出来ずに申し訳ありません。諜報部員があなたの到着を確認しました。アメリカ人は人民の崇高な精神が破れると信じ切っています。
  任務が終了した暁には人民はあなたを英雄として歓迎するでしょう。その為にあなたのミッションの詳細について説明させていただきます』

  『この部屋はポイントルックアウトにおけるあなたの隠れ家となります』
  『まずはアメリカの飼い犬になりきることに集中し疑いは持たれないようにしてください』

  『Mr.チャン。ご存じのとおり中国の重要な調査船がアメリカ領海で沈没しました。任務は遺棄された潜水艦をアメリカ人が手に入れて分析する前に破壊することです』
  『引き上げ地点は調査報告書に記載されています。与えられた偽の身分でアメリカの引き揚げ作業に参加できるはずです。しかし自爆シーケンスを作動させるには認証コートが必要
  となります。コードは付近に潜伏しているヤンの歯に仕込まれています。しかし彼女の行方は不明です』
  『ヤンと合流して潜水艦を破壊するのです。任務が完了したら隠れ家に向かいなさい。Mr.チャン、人民の魂の加護がありますように』

  『Mr.チャン。ヤンの居所が判明しました。タートルダヴ収容所に拘束されています』
  『民間医の身分を用意しました。現在収容所は医療従事者が不足しています。用意した身分は完璧です、Dr..サムソンとして潜入してください』


  そこで音声は途切れた。
  アレックスは空になった金庫を差し出すが私は首を横に振る。彼は頷きそれを脇に捨てた。
  原子力潜水艦?
  そうか。
  エリヤの目的はそれか。
  沖合に出ている船団はそれの引き揚げ作業の為のものか。
  タートルダヴ収容所は知っている。
  ルックアウトの密林の中にある。正確な座標は調べる必要があるが、地名そのものは普通にソドムでも聞ける名前だ。
  爆破するコードはそこにある、と見ていい。
  出し抜く為には材料が多い方がいい。
  「期待外れでした」
  喜色を浮かべる私とは逆にアレックスは逆のことを言った。
  「期待外れ?」
  「ええ。我々は核の解体、の為に来ました。少々得ている情報が間違っていたようです」
  「原子力潜水艦は解体しないということ?」
  「脅威を処理するのが我々SEEDです。世界を再び放射能の灰に沈めないために行動しています。たかだか調査船なら意味はない、ということです。核は積んでいないでしょう」
  「では、どうするつもり?」
  「そうですね。キャピタル・ウェイストランドのコンスタンティン砦の無数の核も解体し終わっていますし……この地を離れるかもしれません」
  「エリヤはスルーでいいのね?」
  「任務の範囲外です。世界中の空に再び核が飛ぶのを防ぐのが最優先事項です、メガトンに鎮座していた核を放置したのもその為です。人手不足で後回しになりましたが」
  「どういうつもりであれ私は役に立った、それだけよ」
  「それは何よりです」
  「ここらで別れましょう」
  ダッフルバックを持って脇を通り過ぎる。
  仕掛けては来ない、か。
  本物のSEEDだったようだ。
  
  <本日はヴラド博物館にご来場いただきましてまことにありがとうございました。ご案内はわたくしアリス2027。またのご来場をお待ちしております>

  出入り口を通り過ぎ外に出る。
  1つずつ片付けよう。
  1つずつ。
  こっちは1人、COSは多数だ。
  まずはビイハブ船長の船を頂戴する、話はそれからだ。